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灰汁みたいな気分

大学生のとき、すごく思いつめて、でも、次の朝起きたら、青空がピカピカのいい匂いで、何も予定はなかったけど、お布団を干したり、コーヒーを淹れたりしたいと思って、そのときやろうとしたことはやめて断りの電話をかけた。そのときの感覚は、白と黒のせめぎあいを、一瞬で吹き飛ばしてくれるような潔さがあった。

 

何もなくていい、美しいと思うなら、そう思えたことを大切に今を過ごせばいい、と。

 

この3週間くらい、悩んでもやもやした時間が、やっぱり救われない気がして、かといって何か決断を下す勇気もなくて。もういいや、の考えの先に、なぜかケルンのカーニバルを思い出した。おじいちゃんから、赤ちゃんまで、みんな笑顔で仮装してその日を讃えていた。鼓笛隊と山車が町中を旋回する。配られたお菓子やバッチを拾ってはしゃいだ。振り返ると、雰囲気には似つかわしくないほど厳かな大聖堂がわたしたちを見下ろしていた。しあわせで、たのしくて、ほとんど泣きそうだった。正しさとか、胸を張るとか、夢とか、楽しく笑って過ごすとか、伝えたいこととか、生きていたって全然わからないや。シンプルになんて生きられそうにないし、誰かのためとか思ったって、結局見返りを求めてしまう。