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約束

もっと無理かと思ってたし、もっと平気だと思ってた。どっちも違う。そのときは普通だったのに、鼻に残った匂いが気持ち悪くて、帰りの電車で一瞬吐きそうになった。

 

いちばんショックだったのは、自分より10は下なんじゃないかと思うような、すごく可愛い女の子たちがたくさんいたこと。こんなに可愛い女の子が、きっと家族や彼氏もいるはずなのに、こんなところに膝を抱えて座ってる。わたしの方が驚いて、その子たちの、整ったマツエクとか真っ白なお肌とか、つやつやの髪とかネイルとか、ひとつひとつを観察してしまった。化粧品もバッグも、みんなブランドの高いものを使ってた。みんな、なんともない感性で、なんともなく大人になって、当たり前のように生きていくんだろうか。

 

生きないといけない。こんなんじゃだめだ、だけど、どこに歩いていけばいいかわからない。夜の空気はいい匂いだったけど、昔みたいに、美しい気分に頼り切ることはできなくて、まるで世界ごと年を重ねたみたいだった。