わたしの体や心がずっと健康なら、きっと来年も再来年も、どこにだって行けるはず。たいしたことはできないけど、たいした人間にはなれなかったけど、少ない誇りやプライドや、いろんなものを保ったり保てなかったりしながら生きている。
身近な誰かが望むなら、その願いを叶えてあげたって罰は当たらないんじゃないの。いつか、あのとき、あのひとを、あの場所へ、連れてってあげればよかったと悔やむことは、きっと寂しいことだ。
きっとわたしのなかのピエタはひっくり返ってしまうよ。欠けた小指の付け根がきっと愛しい。ものすごくルネサンスが好きになってしまったりするんだろうか。それもいいなぁ。